連携カレッジ 在宅ケア・多職種連携コース①のご報告

イベント報告

6月8日に第1回目となる在宅ケア・多職種連携コースを実施いたしました。

今回は、医療法人北海道家庭医療学センター 向陽台ファミリークリニックで医師の 木村 信之 先生をお招きし、在宅医療概論や実際の症例紹介等を交えながら多職種連携についてご講演いただきました。 在宅医療や多職種連携について、木村先生のお話をブログをご覧の皆様と共有させていただければと思い、書かせていただきます。(写真左:中島院長、右:木村先生)

「向陽台ファミリークリニック 医師 木村 先生」

2030年には日本の高齢化率は30%を超え、約3人に1人は65歳以上の高齢者になると予測されています。 高齢化が進む中、65歳以上の方の55%が「自宅で最期を迎えたい」と希望されている一方で看取りを行う医療機関は5%に留まっている現状があり、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けるためには、地域の多機関・多職種が連携して、住民の皆様を支えていくことが重要になります(地域包括ケアシステムの構築)

病気やケガ、障害などのため通院が難しい方が、在宅医療の訪問診療を導入する過程では、かかりつけの医療機関の医師や看護師、ソーシャルワーカーから紹介してもらったり、介護保険の在宅サービスを利用中の方であれば担当のケアマネジャーから相談したりと、たくさんの方が関わりながら安心して在宅医療を利用できるよう支援していきます。

また、在宅医療を利用される方は、ご自身や家族様が付き添って通院することが難しい状態、つまり、日常生活で支援が必要な状態な方が利用されます。
そのため訪問診療を導入するほか、訪問歯科診療や訪問薬剤管理、訪問看護、訪問リハビリ、訪問栄養食事指導、訪問介護、訪問入浴などの医療保険や介護保険の在宅サービスを準備して、本人様と家族様がご自宅で安心して生活できるように、様々な種類の事業所と職種がチームで支えていくことが重要になります。

実際に、家族様が働いていたり、ご病気があり、家族様の支援では在宅医療を導入するのが難しく、本人様・家族様、担当のケアマネジャー、医師、ソーシャルワーカーがどのようなサービスを利用しながら生活していくか相談を重ね、訪問介護や訪問看護を利用して在宅医療を導入することができた症例をご紹介いただきました。

研修の最後に、木村先生から、
住み慣れた地域で本人様が安定した生活を続けることができ、本人様も家族様が安心して生活するためには、多機関・多職種が実現可能な方法を一緒に考えていくこと・支えていくことがより良い在宅医療に繋がっていきます。 日常を支える家族様や多職種がいることで、地域で暮らすことができるようになるため、関わる人の安心や安全のためにも相談しやすい関係づくり、人と人との繋がりをつくっていくこと、多職種連携が大切になるので何でも相談し合いましょう(^^)」
と参加された皆様に、これからの多職種連携において心強いメッセージもいただきました。


研修に参加された方々からのアンケートでは、
「先生から何でも気軽に相談してください、と言っていただき、とても心強い、もっと先生と相談していきたいと思いました。」
「在宅医療のチームとして、もっと連携することで解決できることや家で生活できる人も多くなると感じました。」
「お互いを尊重し合いながら良い連携を重ねることでチームワークも強まり、より良い援助に繋がっていくことを改めて感じることができました。」
などなど多くの方からご回答いただき、改めて多職種連携の大切さと日々の仕事への可能性も感じる研修となりました。

以降の研修では、「神経難病概論」「在宅での看取り・パネルディスカッション」「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」をテーマに在宅ケアと多職種連携について学んでいきます。 まだお申し込みを迷われている方はぜひご参加ください。

次回の在宅ケア・多職種連携コースは、9月14日(水)に、「神経難病概論」をテーマに開催予定です。

詳細等が整いましたらご案内させていただきます。

連携カレッジの申込みは下記のGoogleフォームから可能です。

【連携カレッジお申込みフォーム】

また、今年度から、無料アプリ「Chatwork(チャットワーク)」のグループチャットを利用して、受講生が気軽に講師陣や他受講生へ質問・相談したり、情報共有・発信、研修資料の共有、事務局からの受講案内等を行い、連携促進ツールとして活用していく仕組みも準備いたしました。
手軽に利用できる無料アプリですのでご登録いただければと思います。
【連携促進ツール「Chatwork」について】※当会ホームページに移動します

皆様のご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

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